昨日は「トロイメライ」と、少しだけオペラ『清教徒』の余韻を書いてました。
シューマンの妻クララ・シューマンはベッリーニの作品を好んで聴いていました。
そして今回取り上げたショパンの『黒鍵』も、ベッリーニの旋律が持つ軽やかさを、どこか遠くに感じさせる響きがあるように思えます。
(軽やかな癒しの約1分|3月の終わりにどうぞ♪)
https://www.youtube.com/watch?v=FbDYEWihNKc
↑ 新しいタブで開いて、軽やかな夜風にあたるかのように。音が出ます!
イヤホン推奨ですが、音なしでも本文の物語を楽しめます♪
(イヤホンや静かな環境でお楽しみください)
ショパン:『練習曲』作品10 第5曲 ”黒鍵”
この動画は信頼できるソースからご紹介しています。非営利の癒しブログです。著作権は演奏者・レーベルに帰属します。
心穏やかなお時間として、どうぞお楽しみください♪
軽やかな心が、静かな景色に重なるとき――ここで奏でられる音楽の世界を、日常の軽やかな時間に置き換えてみた。

指先が着こなしたシャツの袖口を軽く弾いた瞬間、朝の道が明るく見えた。
薄明の空の下で、木々の影がゆっくり揺れている。 枝の隙間から落ちる光が細かく動き、足もとに小さな形をつくっては消える。
歩みは自然に軽くなり、 草の上を通る風の音と同じ速さで前へ進む。 角を曲がるたびに、影と光が入れ替わり、 胸の奥の空気が静かになる。
朝露を含んだ風が頬に触れ、 その冷たさで、眠っていた感覚が戻ってくる。 一歩ごとに昨日の重さが消え、胸の奥の光が広がる。
袖口を弾いた指先はまだ温かい。 そのまま歩くと、道は続いていく。 古い木の廊下を走った日の音が、 足もとで小さく揺れた。
長く忘れていた朝の気配が、 木漏れ日の中で形を取り戻す。
まだ始まらない一日の気配を追うように、 光の差す方へ足を出す。 静かな澄み切った朝が、今日もゆっくり開いていく。
(タップしてクリック展開)第2話 二つ目の部屋 ― 記憶の輪郭が浮かび上がる

次の部屋の扉に触れた指先が、軽く震えた。 開いた瞬間、明るい気配が胸の奥に静かに広がった。開いた部屋には柔らかな光が入り、空気が穏やかに流れていた。
中央の机には古いノートが置かれ、ページがゆっくりと膨らんでは沈んでいた。
近づくと、紙の匂いが昔の午後を思い出させる。めくったページには途中で止まった線が残り、描いたときの呼吸がそのまま残っていた。
その線をじっと見ていると、胸の奥に明るい輪郭が、静かに戻ってきた。
窓から入った風がページを一枚そっとめくり、胸の奥のこわばりが静かにほどけていく。光の向きが変わり、部屋の空気が少し軽やかになった。
まだ続きがある── そう思わせる静かな気配を残し、三つ目の部屋へ歩き出した。
読んでいただいてありがとうございました。
次回は、いつもの音楽日記に戻って、時代背景が交錯するシリーズとしてのプーランクをお届けします。